ニジマスの放流は何が問題?養殖の利益と生態系への影響は?

      2018/02/16


 
虹鱒と漢字があるくらい、ニジマスは日本に定着している魚です。だから、昔から日本固有の魚と思う人もいるかもしれませんが、実は、北米から輸入した外来種です。でも、各地で川や湖に放流していますが、何も問題は無いのでしょうか?
 

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ニジマスの放流は何が問題?

魚に限らず、動物、植物、昆虫など、その土地の自然体型を崩さないように、外来種を持ち込まないようにするため、どこの国でも税関で厳しくチェックしています。そして、ニジマスは「元々日本にいない魚」なのに、各地で目にします。
 

外来種と固有の魚の関係は?

魚の外来種の駆除といえば、近年ではブラックバスが有名です。様々な経路で放流されましたが、各地の池、湖、川などで日本固有の魚が減ったといわれています。だから、一時期は多くの人が駆除しました。
 
ニジマスは、ブラックバスほど騒がれた記憶がありませんが、やはり多くの元からいた魚に影響を与えています。そして、「IUCN・世界の侵略的外来種ワースト100」に含まれています。
 

IUCNとは?

国際自然保護連合のことで、英語では、「International Union for Conservation of Nature」の略で、「IUCN」と呼ばれています。
 

ニジマスは日本には定着しない魚?

地方に行くと、「ニジマスの塩焼き」という看板を見かけることがあります。食べる、と言う意味では既に日本人の生活に密着しているといっても過言ではないでしょう。
 
生態系と言う意味では、自然繁殖に適した地域が少ない、在来種に与える影響が少ないなどという意見もあるかもしれませんが、北海道のオショロコマやイトウが減少、川底の虫の数に影響を及ぼし、その虫を餌にする昆虫や鳥類が減るなど、影響が出ています。つまり、日本の河川や湖で生息、自然繁殖することは可能といえます。
 

ニジマスは駆除すべき外来種?

一般的に、ニジマスは「世界の侵略的外来種ワースト100」に含まれている程、生態系に影響を与えているので、日本の自然の中にいるのは駆除すべき魚となります。
  
ですが、日本では「産業管理特定種外来種」と指定されていています。これは、さあ駆除しなさい!というものではなくて、養殖したり、一定の環境下では放流が許可される。といったところでしょう。そうなると、ニジマスとは、どんな立場の魚なのでしょうか?
 
 

 


ニジマスの放流は養殖が目的?

ニジマスとブラックバスの大きな違いは、養殖が目的のニジマス、娯楽が目的のブラックバス、と言ったところではないでしょうか。どちらも外来種ではありますが、目的が違いますよね。
 

ニジマスの養殖の始まりは?

最初に日本に輸入されたのは、1877年(明治10年)にカリフォルニアから来ました。その後、養殖の研究が進められて、1926年に長野県の明科町で養殖が開始されました。
 

ニジマスは娯楽?食用?

ニジマスは釣りで楽しめ、食べても楽しめますよね。勿論、ブラックバスも釣って楽しめ、食べても楽しめますが・・・。でも、一時期のニジマス産業は、近年、その需要が落ちていますが、鰻に次ぐ魚の養殖生産量を誇っていたのです。娯楽は近年、元は食料生産でした。
 

ニジマスは放流するべき?

養殖と放流、どちらも魚を育てるという意味では同じですが、ちょっと違いますよね。健康的かは別として、囲われた養殖場にいる分には何も問題なく、食料を育てると考えれば生産的です。
 
でも、放流はなぜ必要なのでしょうか?例えば、動物園のトラやライオンは、檻の中なら安全、世に放てば危険。と考えると、日本に居なかった魚をわざわざ放流して、川の生物を減らす必要はありません。だから、一般的には、天然のニジマスは駆除するべきでしょう。
 

なぜニジマスを放流するの?

100年以上かけて培った養殖技術があるので、容易に低価格で育てることが出来ます。魚を生産して売れば利益が出やすいというのがビジネス面のメリットでしょう。
 
もう一つ、「釣り」という娯楽からすれば、引きが強くて、よく走ってくれる、釣り甲斐のある魚の一種で、多少の環境の変化なら順応しやすいのが特徴。一定の釣りファンには欠かせない魚となったのではないでしょうか。でも、生態系を壊してまで楽しみたい娯楽、解決策は無いのでしょうか?
 

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ニジマスの放流は生態系へ影響を無くすには?

もう、ここまででお分かりの通り、ニジマスの考え方は「食用として」「娯楽として」に分けて考えられます。そして、ニジマスの消費量は、一時期年間/約18000トン、近年年間/約8000トンと、激減しています。湖に放流して楽しんで貰おう。でも生態系に影響を与えるから止めよう。ニジマス産業は縮小するしかないのでしょうか?

養殖場と釣り堀は?

1990年代頃まで、各地に釣り堀が点在していましたが、現在はどんどんなくなっています。需要が減ったのか、経費が上がったのか、経営者の手腕が足りないのかは横に置いておきますね。

都会やその近郊に、河川に絶対に流れない釣り堀りなら、生態系への影響なく、釣りが楽しめ、その場で焼いて食べられるので、万事良い事づくめではないでしょうか。実際に川崎市王禅寺野にはそんな釣り堀があります。ただし、事業を起こすには、経費が掛かって、大変な作業だと思うので、あくまでも参考の一つと思ってください。

他にもニジマスを手段はない?

自然環境に放たずに済む環境なら、どんどん推進して良いのではないでしょうか?例えば流れるプールのように閉塞された施設に水を流したニジマスのつかみ取りイベント。お魚屋さんの水槽で泳がせ、目の前でしめて新鮮なニジマスが買えるなどは如何でしょうか?
 
 


最後に・・・

1世紀以上続く、ニジマスの養殖は続けて欲しいけど、放流しないで済む方法、どちらも成り立つ方法を考えたいものですね。
 
  
 

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 - 魚の諸々話

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