タコ蛸という軟体動物の漢字と名前の由来と語源辞典

   

 
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日本でタコとは、足が8本あってタコ焼きや刺身で馴染みの深い食材として定着していますが、古くから食べられてきた食材の一つです。
 
タコには逸話や名前の由来が多く伝わっていますが、どんな語源や漢字の由来などがあるのかなど、タコ蛸について紹介します。
 
 

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タコ蛸とは?名前の語源と由来

■タコ蛸とは

日本で「タコ」と呼ぶときの多くは「マダコ」という種類を指していることが多いのですが、「タコ全般」を総称して呼んでいます。
  
大きくて丸い胴体と、吸盤のついた8本の腕(足)を持った生き物の事をさします。日本では8本の”足”と一般的には呼びますが、正式には8本の”腕”となり、学術的には”触腕”と記載されています。因みに頭は、胴体の下の触腕との間に位置しているので、頭から腕が伸びていて、頭の上に胴体があります。このような生き物を「頭足類」と呼びます。
  
そして、タコの捕食環境は、甲殻類エビやカニを捕食、二枚貝カキ、ホタテガイ、タイラギ、ムール貝なども好んで捕食します。一方、ウツボ、サメ、タイなどは好んでタコを捕食します。
 
 

■タコ蛸の棲息地域

タコは世界中の熱帯地域や温帯地域の外海に面した場所に棲息しています。種類によって棲息範囲が異なりますが、一部では、小笠原諸島付近のサンゴ礁に棲息する「ワモンダコ」、本州から北海道付近に棲息する「ヤナギダコ」、日本海や関西周辺からアラスカ付近に棲息する「ミズダコ」など様々です。
 
また、岩や砂地など周りの環境に合わせて表面の色などを変えるものや、水中を漂うものもますが、どのタコも基本的に夜行性で日中は周囲に擬態したり、岩などの割れ目に隠れていて、夜になると甲殻類や貝などを補足して生きています。
 
 

■タコ蛸の語源

・英語のオクトパスは、ラテン語のオクトープスという8本脚という意味が語源
 
・アシダカグモに似ているというところから名付けられ、一文字をとって略して「蛸」と書きます。
 
※アシダカグモとは足を延ばすと10~15cmくらいの大きさの、日本で一番大きな蜘蛛の事です。タコは海の生き物なので虫偏の代わりに魚編になって「鮹や鱆」という文字が日本で作られました。
 
・海蛸子と書いてタルコと読みます。この真ん中の文字が抜けて「タコ」となったという説
 
・タとは「手」の事、コは海鼠(ナマコ)の事で、手の多いナマコという意味で「タコ」となった説
 
・テコブ(手瘤が)タコとなった説
 
・タコの手は、物に凝りつく(張り付いて固まったようになる)から「タコ(手凝)」となったという説
 
・足が多いからタコ(多股)という説
 
・タコのタはテ(手)が変化したことで、コは(ここら)という、大層や数の多いという意味を合わせて「タコは大層手が多い」というところからついた名前だという説
 
諸説が多数ありますが、定説は不明とされています。また、生態や近種のタコなどについても同じように不明なことが多い生き物です。
  
 

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タコ蛸の漢字と名称と種類

鞘形亜綱・鞘形亜綱・タコ目(八腕目)、(総称してタコ)
 
漢字: 蛸、鮹、章魚、鱆
学名: Octopoda
英名: Octopus
英名: 海蛸子
 

■タコ蛸の種類

・タコ目には大きく2種類の「ヒゲダコ亜目」と「マダコ亜目」に分かれていますが、合わせて約300種類のタコがいると推測されています。
 
・日本で食用としている種類は大きく分けて、「マダコ・ミズダコ・イイダコ」の3種類。
 
※推測とは、半数以上の”タコと思われる”生物が存在しますが、未だ分類が確定しておらず研究中です。
 
 

■タコの種類

・ヒゲダコ亜目
→ ヒゲダコ科
→ メンダコ科
 
・マダコ亜目
→ クラゲダコ科
→ マダコ科
→ カンテンダコ科
→ カンテンダコ科
→ アミダコ科
→ ムラサキダコ科
 
・代表的なマダコ科
マダコ、ミズダコ、イイダコ、ヒョウモンダコ、スナダコなど、日本で食べる機会の多いタコ蛸の多くはこの「マダコ科」の一種となります。
 
 


タコ蛸の産地と旬の時期とタコの話

タコは昔から夏の食材と考えられてきました。関西付近で獲れるミズタコの場合は初夏が旬、東北から北海道付近で獲れるマダコは晩秋~冬が旬となります。
 
・美味しい旬の時期:
ミズダコは夏の終わり~秋頃
マダコ、西日本では初夏、三陸周辺では11月~1月頃
イイダコは秋~冬
  
・産卵期:冬~春頃
・有名な産地:日本の大半の水揚げ量は、北海道と東北になります。
有名な場所は、兵庫県・明石市、広島県・三原市、熊本県・天草市などは西日本の名産地になります。
 

■タコ供養祭

タコ漁の盛んな、三原市と天草市では8月8日のタコの日に、タコへ感謝と供養を合わせた「タコ供養祭」というものが毎年開催されています。
このタコ供養とは、神事としてちゃんと神主様が来て供養を行うのと同時に、豊作を祈願する行事でもあります。
 

■タコ蛸と日本の歴史について

三重県や兵庫県では、弥生・古墳時代の遺跡から蛸壺(たこつぼ)のような漁具が出土していて、小ぶりなイイダコ用といわれています。
また、筒形、徳利型、丸壺型、瓦を合わせたようなものなど当時からタコ漁があったことが判明しています。
 
「和漢三才図会」という、江戸時代中期(17世紀前半)に日本書かれた百科事典に「足の肉は厚く味も美い」と記載されています。
 
蛸壺漁の北限は宮城県の北部付近、それより北は”かぎ釣り”が主な漁の方法といわれています。
 

■タコ蛸の昔話

明石地方に伝わっている話になります。明石の町に住む后を好きになった大ダコが、毎晩会いにくるので后は困っていました。
そこで浮須三郎左衛門という豪傑が、この大ダコ退治に乗り出したところ、長い脚(手)に手こずりながら苦労の末追い詰めました。
追い詰められた大ダコは、壺の中に隠れてしまいました。この時に「タコは壺に入る習性がある」ということを知って、「タコ壺漁」が始まったと伝わっています。
 
 
 


最後に・・・

タコを捕まえたい時には、エビやカニまた、貝の多い場所に行くと見つけやすいでしょう。一方タイやウツボの多い場所は、天敵が多いため数が少ないか、見つけずらいと思っていいでしょう。
 
タコ料理なら明石のタコ焼きや天草のタコ料理が最初に挙がりますが、今ではほぼ1年中日本の海のどこかで数種類のタコが獲れる身近な食材となります。
 
 
参考:「原色魚類大図鑑・北隆館」「魚と貝の辞典・柏書房」
 
 
 

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