タチウオ太刀魚という回遊魚の漢字と名前の由来と語源辞典

   

 
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タチウオ太刀魚は武士が活躍し始めた10世紀頃から、その姿が刀(太刀)に似ているところから名付けられたといわれています。
 
また、1年中日本沿岸で獲れるので、古くから食材や武士にまつわる逸話など日本に浸透している、そんな魚について紹介します。
 
 

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タチウオ太刀魚とはどんな魚?太刀魚の語源

■太刀魚とは?

北海道から南の日本各地の沿岸部に棲息していて、海面の表層から水深約400m付近の大陸棚にいる、スズキ目サバ亜目タチウオ科タチウオ科の回遊魚のことです。
  
特徴は見た目通り、日本刀のような「細長くて、銀白色に輝く」姿をしています。また、静止しているときは頭を上に、体を垂直にして立ち泳ぎしているような姿勢をとります。
 
因みにこのタチウオが好んで捕食するのは、イワシ、イカナゴ、イカなどになります。
 

■名前の語源

・体が太刀のように薄くて長いからという説
 
・頭を上にして、立ち泳ぎするところからという説
 
※鎌倉時代に新田義貞が稲村ケ崎の海に”太刀”を投げたら魚に化けた、という伝説があって「太刀(たち)→ 太刀魚(たちうお)」という説が広く伝わっています。
 
 


タチウオ太刀魚の漢字と名称

スズキ目・サバ亜目・タチウオ科・タチウオ属、(タチウオ)
 
漢字: 太刀魚、立魚、学名
学名: Trichiurus lepturus
英名: Largehead hairtail、Pacific cutlassfish
別名: タチイオ、タチノウオ、タチ、ハクナギ、ハクウオ、サワベル、シラガ、カトラス
 

■漢字の由来

太刀(たち=刀の刃)のような外見から「太刀魚・たちうお」という漢字がつけられました。
 
今は「鯖」という字は「サバ」の事ですが、昔は「鯖(さい)」といって「タチウオ」の事だったと言われています。
 
 

■歴史の話

・お話しした通り、新田義貞が稲村ケ崎の海”太刀”を投げた伝説が伝わっています。
 
・「和漢三才図会」では、「煎炙り(いためあぶり)、あるいは酢にして食べる~烹煮(煮ると)するとそれほどでもない」と紹介されています。
 
・「大日本魚類画集」では、タチウオは夜浮き上ってくる姿は、白羽を持った平知盛の幽霊だと信じられていました。また須磨浦では「幽霊の剣」ともいわれています。
  

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タチウオ太刀魚の産地と旬の時期

太刀魚の産卵期は生息地などによって異なります。その為、旬といわれる時期も曖昧になります。
 
・美味しい旬の時期:基本的には、初夏~秋、ただし、ほぼ年中味は変わらない。
 
・有名な産地:愛媛県、大分県、和歌山県など
 
※主に瀬戸内海周辺、九州、和歌山県で日本の70~80%の水揚げ量があります。
※夏から秋が主な産卵期で、この時期になると浅い海の周辺に集まってきます。
 
 

■「タチ箔」の利用

獲れたてのタチウオの銀色に輝く体表からは、「グアニン箔 = タチ箔」という物が獲れます。
・タチ箔を使って、ガラス玉に塗って模造の真珠が作られています。
・タチ箔は、セルロイドの下敷きの塗料にも使われます。
 
※タチウオはこの「グアニン」が剥がれるとすぐに死んでしまいます。その為、飼育は難しいのですが、水族館での飼育に成功しています。
 

■タチウオ太刀魚の釣り

この魚はシャチや鮫と同じように、「海のギャング」と呼ばれることもあるくらい獰猛な魚です。
そして歯が鋭いので、釣りをするときはハリスにワイヤーや長い針など「タチウオ用の仕掛け」を使い、決して素手で針を外さないのが基本です。
 
 
 


最後に・・・

太刀魚は古来から日本で食材にされてきた魚一種です。また、その体つきは綺麗な銀白色から太刀を連想させられて、食べても美味しい高級魚として人気がありました。
 
それから、釣りでは引きの強い魚として人気があり、陸釣りでもワイヤーのハリスを使うなど、鋭い歯を持っているという特徴も併せ持っています。
 
見た目や獰猛なだけでなく、和食、洋食ともに人気のある美味しい魚となります。
 
 
参考:「原色魚類大図鑑・北隆館」「魚と貝の辞典・柏書房」
 
 

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 - 魚の語源辞典

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