バイ・蛽・貝という巻貝の漢字と名前の由来と語源辞典

   

 
66 バイ・蛽・貝という巻貝Top
 
 
貝と書いてバイと読みますが、アサリ・サザエ・ハマグリなどと同じくらい日本の食生活に浸透している貝の一種です。そこで、どんな貝なのか、どんな経緯で名前が付いたのかなど、バイの語源や生態について紹介します。
  
 

スポンサードリンク

 

スポンサードリンク

バイ・蛽・貝という貝について、名前の語源

■バイ海鼠とは?

「バイ科とエゾバイ科」という別々な巻貝がいますが、これらを総称して「バイ」と呼んでいます。代表的なバイ科には「黒バイ」「本バイ」などが、代表的なエゾバイ科には「エッチュウバイ」「ヒメエゾボラ」などがいますが、どちらの貝の外見も身の形も酷似しています。
 
元はエゾバイ科のバイ属として分類されていましたが、近年バイ科バイ属とエゾバイ科に分類されました。
 


バイ科:
西太平洋一体の温帯の沿岸部、浅い砂泥底に生息。主に潮間帯(ちょうかんたい)~水深約20mの砂底、特徴は長卵形をしていて、殻高約7cm、殻の径は約4cmとなります。
 
エゾバイ科:
寒帯から熱帯、深海から浅瀬までほぼ全ての環境に生息。因みにエゾバイ科には、通称「つぶ貝・ツブ貝」と呼ばれる貝が含まれていて、古い名前に「ツビ、ツミ」などと呼ばれていました。 
どちらのバイも「腐肉食」で、死んだ魚や動物に群がって捕食します。この習性を利用した漁の方法は「バイ籠漁」と呼ばれています。

 

■バイ蛽語源

・「字鏡集(じきょうしゅう)」という鎌倉時代に菅原為長がまとめた字書には、「螺ガイ」と記されています。ここに貝の字を加えて音読みしたものではないかという説がある。
 
 

スポンサードリンク

バイ・蛽・貝の漢字の由来と歴史の話

バイ科・バイ属、(数種類を総称してバイ)
 
漢字: 貝、蛽、海蠃、海螄
学名: Babylonia japonica
英名: Ivory shell、 Japanese babylon
別名: シマバイ、アズキバイ
漢名: 方斑、東風螺
  
■バイ・蛽・貝の歴史
・「和漢三才図会」には「色・形は田螺に似ていて堅く、田螺より大きい」と記されています。
 
・昔から商の家では”バイ”という発音が「財が百倍千倍になる」という縁起物として大晦日や正月に食べていました。
 
 


バイ・蛽・貝の産地と旬の時期

・美味しい旬の時期:漁獲量が多いのは6月頃~7月頃と初冬、一年中獲れます。
・産卵期:5月頃~8月頃
・有名な産地:漁獲量が多いのは、山口県、石川県、島根県。ほぼ日本全国で獲れます。
 

■利用

・殻を利用して貝細工や貝笛の材料や、殻の頭部を切って作ったのが「貝独楽(ばいごま)」→「ベイゴマ」の材料となりました。
 
・選ぶときのコツは、身が詰まって、蓋がしっかり閉じてぬめりが無いもの。古くなったものは蓋が緩んでぬめりがでてきます。
 
・「バイ籠漁」は死んだ魚肉を求めて群がってくるので、その習性を利用した古い漁方。近年では底引き網でも獲っています。 底引き網の為か、日本海では漁獲量が激減している。その為、稚貝の放流をしながら輸入も行っています。
 
・新年の嘉祝として喜ばれ、正月料理に欠かせないという地域もあります。紀州熊野産が有名。
 
・富山県付近でとれる“越中バイ”など、白貝(シロバイ)は「エゾバイ科」となります。バイとは別な種類の貝となります。
  
   


最後に・・・

バイという呼び方は「貝 = バイ」なので「バイ貝」という呼び方は間違っていて、バイ貝と呼ぶと「アサリ貝・ムール貝貝」と重複した意味になってしまうからです。
  
また、ベーゴマという独楽の元となったのは、このバイからです。食用としてだけでなく、貝細工や玩具としても生活に密着してきた貝だということがわかります。
  
  
参考:「原色魚類大図鑑・北隆館」「魚と貝の辞典・柏書房」
 
 

スポンサードリンク
スポンサードリンク

 - 魚の語源辞典

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。