ハマグリ蛤は身も殻も価値がある2枚貝 漢字と名前の由来と語源辞典

   

 
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ハマグリはひな祭りのときに食べる貝として日本の習慣に定着していますが、行事だけでなく普段から食べても美味しい貝の一つです。
そんなハマグリの名前の由来や語源だけでなく、日本の生活の歴史に長く関わってきた貝について紹介します。
 
 

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ハマグリ・蛤とは?ハマグリの語源

■ハマグリ・蛤とはどんな貝?

北海道南部から九州に分布、比較的波が穏やかな湾内の浅瀬~水深約10mくらいの砂泥底に生息している。
 
外見は長さ約8cm、高さ約6cm、幅約5cmの丸みのある殻をしている。色は種類によってまちまちで、黒褐色、黄白色、栗褐色など様々である。
 

■ハマグリの語源

・ハナグリの語源は、アハセメアツクアリ(合目厚在)が転じた説
 
・浜(ハマ)に石(クリ=石の事)が地中にあるように見えるので「ハマグリ」という説、
 
・外見が栗のような形をしているから、浜にある栗で「ハマグリ」という説
  
 
  


ハマグリ・蛤の名称と歴史の話

マルスダレガイ科・ハマグリ亜科・ハマグリ属 ()
 
漢字: 蛤
学名: Meretrix lusoria
英名: Common orient clam
古名: 文蛤・蚌蛤・牡蛤・蠣蛤・古賁
 

■食材としてのハマグリの歴史

・日本でハマグリを食していたのは縄文時代に遡り、当時のものと思われる貝塚から、多くのハマグリが出土しています。
 
・「日本書紀」「魚鑑」などに、ハマグリという貝があるとこが記されています。
 
・「和漢三才図会」には、「婦人の崩漏を治す。小便の通じをよくし、煩渇(口の渇き)を止める」と記されています。
 
・古名をウムキいう。方言はシナ、ゼンナ、オハマ、ハマグリを逆にしてなまったからグレハマなどと呼ばれた。
  

■ハマグリにまつわるお話

・貝合わせ
源氏物語にも登場しますが、一対の貝殻は絶対に他の貝殻と合わないところから「貝合わせ」という遊びとして、平安時代にはすでに遊び道具として貝殻が使用されてきました。
 
・弘法大師とハマグリの話
空腹だった弘法大師が日向という土地を通ったとき、浜で貝を拾っていた”おかね”という女性に「貝を分けて欲しい」と頼んだら、「これは石ころです」と嘘を言われて断られました。
先に進んで、隣の浜で貝を拾っていた”おくら”という女性に同じことを頼むと、カゴの中なら快くハマグリを差し出してくれました。
それ以来、”お倉ヶ浜”ではハマグリが沢山とれるようになり、”お金ヶ浜”ではハマグリがとれなくなりました。
 
・中国では「雀が海に入ってハマグリになった」という伝説があります。
  

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ハマグリ・蛤の産地と旬の時期と活用について

・旬の時期:2月~3月
・産卵期:5月~10月
・有名な産地:種類によって採れる環境が異なる。
千葉県、三重県、熊本県の「湾内の浜辺」で採れる種類
千葉県・九十九理浜など「外洋に面した浜」で採れる種類
 

■ハマグリ流通

乱獲、護岸工事、水質汚染など多くの原因が重なって、天然の国内産ハマグリが激減しています。日本に流通している大半は、中国産や韓国産のシナハマグリが主流。
 

■ハマグリの活用

・鎌倉~室町時代の頃、「貝殻経」という、貝殻のきれいな表面模様に仏教の経文を一文字ずつ書いていた。
  
・貝殻は遊び道具以外にも、絶対に他の貝殻と合わないところから「割符」に使われていた。
 
・一つの貝の貝殻しか合わないところから、「二夫にまみえず」といって夫婦が一対であることを表すため、結婚式の吸物に用いられるようになった。始まりは江戸時代の八代・将軍吉宗が婚礼に用いることをすすめたとされる。
 
・宮崎県の伊勢ケ浜は大ハマグリの産地として有名。そのハマグリの殻は高級な碁石に用いられています。ハマグリの殻の碁石づくりは1700年代後半から始まり、年間ほんのわずかしか作れないため「幻の碁石」と称されています。
 
 


最後に・・・

ハマグリは現在も、3月の節句や結婚式の祝いの席に欠かせない食材として用いられています。
 
また、貝殻は子供の遊び道具として古くから用いられてきましたが、碁石に用いられるなど大人の趣向にも欠かせない物でもあります。
 
 
参考:「原色魚類大図鑑・北隆館」「魚と貝の辞典・柏書房」
 
 
 

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 - 魚の語源辞典

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