マグロ・鮪というサバ科の高級魚 漢字と名前の由来と語源辞典

   

 
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マグロ・鮪といえば、刺身や寿司のネタでは人気の高級魚の一つとして昔から親しまれてきました。また、シーチキンの材料としてすでに有名ですが、なぜマグロという名前が付けられたのでしょうか?そんなマグロの語源や名前の由来などについて紹介します。
 
 

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マグロ・鮪の語源・由来

■マグロ・鮪の生態

サバ科マグロ属5種類のことをさしてマグロと呼ぶ。外洋の表層を高速移動しながら、小魚・甲殻類などを捕食している。
 
日本海を除く日本近海と世界中の温帯・熱帯海域に生息している。コシナガのみ南日本・西太平洋、インド洋、紅海のみ分布している。
 
体長は1~3m。紡錘形の体形をしていて、高速長距離移動するため、尾が二股に分かれて胸鰭(むなびれ)は体に密着するようについている。また、体温を水温より高く保つ機能が備わっている。
 

■マグロ・鮪の語源

・海で泳いでいる姿の背中が小山のように真黒に見えるので、
「背黒・セグロ→ 真黒・マクロ→ マグロ」という説
 
・目が黒々としているところから「目黒・メグロ→ マグロ」という説
 
・「まぐろとは、その目の黒き也」 日本国語大辞典 小学館
 
・「物類呼称」1775年には「王鮪・シビ、畿内・ハツ、江戸・まぐろ」と記載
 
 


マグロ・鮪の漢字と名称

スズキ目・サバ科・マグロ属、(8種のマグロの総称)
 
漢字: 鮪
学名: Thunnus
英名: Tuna
別名: 別名は高知付近ではヨコ、和歌山付近ではヨコッパチ
兵庫付近ではヒキサゲ、オイウオ・クロダイ・ハツなどとも呼ぶ。
 

■漢字の由来

古語を「シビ」と呼んだ。魚+有の”有”の字は「侑」の意味で、食事を勧めるという意味である。また、祖先を祭るときすすめて備えるという意味でもある。 

■マグロ・鮪の種類

マグロ属
→ ビンナガ
 別名:カンタ・カンタロウ・トンボ・トンボシビ・ヒレナガ・ビンチョウ・ビンナガマグロ
→ キハダ
 別名:イトシビ・キメジ・コイト・マシビ・ホンバツ
→ メバチ
 別名:イモシビ・ダルマ・ダルマシビ・バチ・メッパ・メッパチ・ヤハラ
→ クロマグロ
 別名:ホンマグロ・ウシシビ・オオタマ・ハツ・セナガ・マグロシビ
→ コシナガ
 別名:シロシビ・セイヨウシビ
→ ミナミマグロ
 別名:インドマグロ
→ タイセイヨウマグロ
→ タイセイヨウクロマグロ
 

■東京でのまぐろ・マグロの呼び名

マグロの子→ コメジ
4~6kg→ メジ
7.5 kg→ 大メジ
11~18 kg→ チュボー
37kg→ コマグロ
56kg以上→ マグロ
更に大きいもの→ 大マグロ
 

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マグロ・鮪の産地と旬の時期

・旬の時期:11月~3月の冬
・有名な産地:
 東北地方~和歌山県の太平洋側の大きな漁港で水揚げされている。
 勝浦漁港・焼津漁港・三崎漁港・気仙沼漁港など
 

■マグロ・鮪の食について

・旬は晩秋~冬の間で、3月頃になると急に味が落ちる。
・マグロの身には水銀が多く含まれているので、生で大量に食べ続けてはいけないといわれている。また一般的には、水銀の危険性から、妊婦の摂取は控えるように言われている。
 

■マグロの歴史の話

・「古事記」に「鮪突く」という節が出てくるところから、古代から銛(もり)で突く漁があったことが伝わっている。
 
・「古今料理集」1670~1674年には「まぐろ下魚也」と記載されている。
 
・江戸ではマグロは下品な食べ物といわれていて、「寛保延享江府風俗志」1744年-1748年には「サツマイモ・かぼちゃ・マグロは甚下品な食べ物」と記されている。
 
・1832年「宝暦現来集」には、「塩まぐろを止てすき身が売れる」とあります。塩まぐろとは、魚を3枚に卸(おろ)して皮に包丁を入れ、塩を大量に刷り込んだもののこと。醤油漬けの前は、このように塩まぐろが主流の食べ方でした。そして当時、塩まぐろは最下級魚の食材として位置付けられていました。
 
・マグロ・鮪の漬け
鮪浸けが始まったのは江戸時代の1854年~1860年頃。マグロが大漁で安値になったとき、鮨屋が大量に買い占めて醤油漬けにして、寿司ネタにしたことが始まりといわれています。
 
そしてこの頃江戸では、まぐろの醤油漬けの人気が高まって主に赤身が重宝されて食され、トロの部分は下品な味として扱われていたと伝わっています。
 
その後、明治・大正時代は、変わらずトロは脂っこくて下品な味といわれ続けたが、1955年頃から漁船の冷凍設備が改善・向上されて、保存状態がよくなると味も格段に上がります。また、このころから食生活が肉食・脂肪の多いものに変化してトロの人気が高まり現在に至ります。
  
  


最後に・・・

すしや刺身の主役の一種”マグロ”ですが、はるか昔から食されていたことが文献により伝わっていますが、高級魚となったのは近年になってからです。それまでは冷凍技術の低さから、どうしても鮮度と味が落ちてしまうところから下魚といわれてきました。
また、昔の高級魚の考え方では焼き魚が一番良くて、次に生の刺身、最後が煮魚の順でした。近年では鮮度の良さ、つまり生の状態の刺身で美味しいものが高級魚の条件に加わってきたため、マグロが評価されるようになったと思われます。
 
マグロとは、「コシナガ」「クロマグロ」「メバチ」「キハダ」「ビンナガ」「ミナミマグロ」「タイセイヨウマグロ」「タイセイヨウクロマグロ」の種類の総称のことです。
 
 
参考:「原色魚類大図鑑・北隆館」「魚と貝の辞典・柏書房」「たべもの語源辞典 東京堂出版」
 
 
 

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 - 魚の語源辞典

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