トラウトサーモンの正式な名前と種類は?ニジマスとサケとの違い

      2016/11/12

 
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トラウトサーモンという魚を、お寿司屋さんやスーパーで見かけると思いますが、なんていう種類の魚かご存知でしょうか?トラウトサーモンとは、商品名のことで正式名称ではないんです。そこでどんな魚なのか、サケやニジマスとはなにが違うのか紹介しますね。
 

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トラウトサーモンの正式名称と学名は何というの?

ややこしい名前ですよね、「トラウト=マス」なのか、「サーモン= サケ」なのか、一体どっちなのサ!と言いたくなりそうです。
 
世間では色々な言われ方や説明がありますが、「海で養殖されたニジマス」と聞いたことがあると思います。それはその通りなのですが、ちゃんと正式名称があるんですよ。
 
 

◇陸封型と降海型のニジマス

「ニジマス」とは、川や湖など淡水で生活する魚のことです。そして、川で産まれて海で生活するサケのようなニジマスのことを「スチールヘッド」といいます。
 
「陸封型のニジマス」が通常のニジマスで、「降海型のニジマス」がスチールヘッドと覚えておいてくださいね。
 
 

◇スチールヘッドとはどんな魚?

この魚は、北米の太平洋側・カリフォルニア州付近からカナダ周辺の太平洋と、アラスカからベーリング海沿いカムチャッカ半島周辺に生息しています。
 
海で生息しているので、体のサイズがニジマスよりはるかに大きく成長します。平均的なサイズは、川を遡上するサケと同じような大きさになります。
 
アメリカ・カリフォルニア州やアラスカ州、カナダ・ブリティッシュコロンビア州では、釣りで人気の魚の一種なんですよ。
 
 

◇分かりやすく整理すると・・・

サーモントラウト・・・海で養殖されたニジマス
サーモン・・・川で産卵して海で生活する、サケ科の一種
ニジマス・・・川や湖など淡水に生息する、マス属の一種
スチールヘッド・・・川で産まれて海で生活するニジマスの一種
 
 

◇サーモントラウトの正体とは!

海で生活するニジマスをスチールヘッド、養殖されたから「養殖されたスチールヘッド」なんです。
 
つまり、天然のものはスチールヘッドで、養殖されたスチールヘッドの商品名がサーモントラウトなので、サーモントラウトという種類の魚はいないことになります。
  
 

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トラウトサーモンとニジマスと鮭の違いは?

ここまでで、サーモントラウトという商品は、スチールヘッドという魚だということが分かりました。
それでは、具体的に「ニジマス」「サケ」との関係や違いについて説明しますね。
 

◇サケ科の分類について

ニジマスとサケとスチールヘッドの3種類の魚の名前が挙がりましたが、分類を見ると一目瞭然!
 
サケ科・11属 詳しくは→ サケ・鮭の語源辞典 
 → イトウ属 (イトウ)
 → イワナ属 (イワナ・オショロコマ・アメマスなど)
 → タイセイヨウサケ属 (アトランティック・サーモン、ブラウントラウトなど)
 → その他、数属
 → サケ属 5種類のサケ、7種類のマスとヤマメ
  → キングサーモン、、シロサケ、ギンサケ、ベニサケ・ヒメマス
  → ヤマメ・サクラマス、アマゴ・サツキマス、ニジマス・スチールヘッド、カラフトマス
 
 

◇ニジマスとサケとスチールヘッドの学名から見た違いは?

サケ科サケ属・・・Salmonidae Oncorhynchus 
 
このサケ属の後に、それぞれ種類名が続きます。例えば、
キングサーモンの場合は、Salmonidae Oncorhynchus tshawytscha、
ベニサケの場合は、Salmonidae Oncorhynchus nerka
 
そして生物的な分類からすると、「ニジマスとスチールヘッドは同じ魚」と位置づけられています。
 
違う環境に生息していて外見も異なるのに、生物学上では全く同じ種類の魚なんです。
ニジマス・・・ Salmonidae Oncorhynchus mykiss
スチールヘッド・・・ Salmonidae Oncorhynchus mykiss
 
 

◇他のニジマスの仲間は?

他にも同じようなニジマスの仲間(亜種)が生息しています。
どの種類も背中がニジマス独特の褐色、腹が金色しているんですよ。
カルフォルニア・ゴールデントラウト Oncorhynchus mykiss aguabonita
リトル・カーン・ゴールデントラウト Oncorhynchus mykiss Whitei
カーンリバー・レインボートラウト Oncorhynchus mykiss Gilberti
 
いずれスチールヘッドも研究が進んで、ニジマスの亜種と分類される日が来るかもしれないですね。
 
 

◇ニジマスとスチールヘッドはどこの魚?他にも似たような魚はいる?

残念ながらスチールヘッドは日本に生息していない魚なので・・・・・とはいってもニジマスも日本の魚ではないんですが・・・・。
ニジマスは1877年にアメリカ・カリフォルニア州から移入された魚です。
 
そして日本産ではないから、スチールヘッドという本名を知らなくて仕方がないですよね。
でも「同じ魚」といって売り出すのには、ちょっと抵抗があるんです。他の魚で比較してみますね。
 
陸封型  →  降海型
ヤマメ  → サクラマス
アマゴ  → サツキマス
ヒメマス → ベニサケ
ニジマス → スチールヘッド

日本固有の魚で海に降りる魚と川に留まる魚に、ちゃんと別な魚として分け名前がつけられて、別な魚として扱われているんです。
 
だから海外の魚でも、ちゃんと本来の名前で呼んであげて、別な魚として見てあげてもいいのかな?と思うところはあります。 
 
145 ニジマス トラウトサーモンの正式な名前と種類は?
 


トラウトサーモンと鮭の表示で気を付けること!

現在トラウトサーモンという商品は、養殖したニジマスのことで一般的に定着していますよね。辞書には次の通り記載されています。
 
サーモントラウトとは・・・海に下るニジマスを養殖したもの
参考:三省堂国語辞典・三省堂
 
だからサーモントラウトと記載されていたらスチールヘッドのことなので、
「ああっ、養殖したスチールヘッドのことね」
と理解していれば、より学術的には正解に近いかと思われます。
 
 
実は、海外では同じように養殖されたスチールヘッドが、別な呼び名で販売されているんです。
 
オーストラリアでは「オーシャントラウト」という名前で扱われていますが、大抵は「サーモン」の一言で済まされているようです。
味も見た目も、スチールヘッドとサーモンとほぼ同じ魚で、同じサケ科サケ属の魚だからなんとなく理解できます。
 
 


最後に・・・

サクラマスとヤマメは違う魚として見ていますが、例えば養殖したサクラマスを「ヤマザクラ」いう商品名にして、これは養殖したヤマメですと言われたらどうでしょうか?命名したい気持ちは分かりますが、やはりサクラマスですよね。
 
日本では商品名で流通することがよくありますが、海外では種類名で流通することが多いんです。ここにちょっとした感覚の違いがありますが、素性がわかれば理解もしやすいというものです。
 
それでは、これからもスチールヘッド、通称トラウトサーモンを堪能してくださいね。
 
 
 

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 - 魚の諸々話

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